特発性浮腫と、むくみを起こす甲状腺機能低下症

むくみの中には、原因となる病気がないにもかかわらず、生じるものがあります。
そのむくみのことを、特発性浮腫と言います。

特発性浮腫は、比較的中年の女性に多く見られ、原因は定かではありませんが、起立時にレニンアルドステロン系が過剰反応を起こすことが原因ではないかと考えられています。
長い時間立っていると両足にむくみが生じ、横になって安静にしているとむくみが消えます。
もともと低血圧の人や、ホルモンバランスが乱れている人に生じることが多いと言われています。
そのため、低血圧の人には、昇圧剤という血圧を上げる薬を用いることもあります。
予防策として、基本的には水分や塩分の過剰な摂取を控えるようにすることが大切です。
立位での作業を、出来る限り少なくすることも効果的です。
また、治療には利尿薬を用いたり、心理的な要因が関与していると考えられる場合には、精神安定剤や鎮静剤の服用を試みたりすることもあります。

しかし、身体の水分量というのは毎日変動しています。
体調管理をしっかりして、1キログラム以内の増減ならば、正常範囲内であると考えても良いと思います。
それ以上の増減がある場合には、思いもかけないような病気の兆候かもしれません。
そのような場合は、医師の診断を受けましょう。

甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンが減少することによって生じる病気で、全身の新陳代謝が低下します。
甲状腺ホルモン薬を服用することで、ほぼ完全に症状が消えるようです。

甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンが減少するために、新陳代謝が低下して身体が不活発になる病気です。
疲れやすく、倦怠感を感じることが多くなり、目立つ症状としては、顔や手足にむくみが生じます。
甲状腺機能低下症で現れるむくみは、指で押しても跡を残さないのが特徴的です。
そのため、粘液水腫と呼ばれていて、まぶたや額、唇にむくみが生じると、粘液水腫顔貌と呼ばれる独特の顔つきになります。
また、声門部にむくみが生じると、声がしわがれたり、心臓にむくみが生じると、胸部X線撮影や心電図に異常が現れたりします。
また、精神的に鈍磨して、物忘れがひどくなるという症状が現れるため、全体としてボーっとした印象になります。

甲状腺の病気で、甲状腺ホルモン薬を永続的に服用する場合には、勝手に薬の服用を中止してはいけません。
甲状腺機能低下症がひどくなると、粘液水腫性昏睡という危険な状態になることがあります。
甲状腺機能低下症になると、精神活動が不活発になることから、患者本人は、このような症状があったとしても自分から申し出ないことがあります。
そのため、家族や周囲の人達が注意して、もし疑わしい症状が見られたら、医師のもとへ連れて行くなどの配慮が必要になります。

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